~お酒と栄養~
お酒の栄養ってどのくらいあるんでしょう?
アルコールは7kcal/gのカロリーをもつので、清酒1合又はビール1本で約200kcalを摂取することになります。
ですから、アルコールだけで1日に1200~1500kcalを摂取するのは簡単なことなのです。
だけど、この数字を鵜呑みにしてはいけません。
お酒を飲むと、アルコールが分解される過程で乳酸と酢酸ができて、これらが増すごとに軽度から中等度のアシドーシスが起こり、その結果一般的代謝が低下して、健康度が落ちてしまいます。
そして、偏った食事を摂りがちなので、ビタミン、ミネラル又は必須アミノ酸が不足してお酒のエネルギーは全くといっていいほど、身につかないのです。
ではどうすればよいのでしょう?
飲みすぎないこと!それとタンパク質が豊富な食べ物や、ビタミン、ミネラルをきちんと摂りましょう。
酒ビンだけを相手にして生きるような愛酒家に起こる栄養不良症
- ビタミン欠乏
- 飲むばっかりなので栄養不良に陥り易い。ビタミンではB1とB6の不足が目立ち、慢性中毒者の約40%にB6欠乏がみられます。
- 肝機能障害
- アルコールは胃や小腸で吸収されて肝臓で酸化され、アセトアルデヒドという物質になります。この物質は毒性を持っていて二日酔いの原因物質なのです。
このアセトアルデヒドを分解する為に、肝臓はさらに働きます。
お酒の量が多いと肝臓はオーバーワークとなって本来の仕事ができなくなってしまいます。
特に脂肪の分解がおろそかになって肝臓に脂肪がたまります。
- アルコールによる過酸化脂質の産生
- リノール酸などの必須脂肪酸(ビタミンF)が過酸化されると、予想される結果として動脈硬化が考えられます。
どの問題も大事なのは栄養のバランスということです。
もう一度考えてください!!
~お酒と酔い~
日本酒1合又は、ビール大ビン1本程度なら、ほろ酔いの初期でハンドルを握れば酒気帯び運転です。このとき、体重70kgの人では、このアルコールを分解するのに、約90分かかるのです。
もちろん個人差は相当ありますので、これは1つの例です。
しかし短時間で飲む、たとえば30分以内で1升とか2升とかを飲むと、急性アルコール中毒で生命が危うくなるのは、ご存知のことでしょう。一番大切なことは、自分にあった適量を知り、それ以上は飲まない勇気をもつことです。
~お酒と上手に付き合おう~
とてもおいしいお酒も、体にとっては毒物なのです。
このお酒の90%以上を処理しているのが肝臓なのです。肝臓は体内のアルコールがなくなるまで働きつづけるのです。そうです、飲めば飲むほど肝臓に負担がかかるわけです。
わかっちゃいるけどやめられない~♪
そんなお父さんへ、
- 晩酌は2合以内にしましょう。
- そしてタンパク質が豊富なおつまみを一緒に食べてください。
たまに大酒飲みもいいのですが、週に2日は全くお酒を飲まない、休肝日を作りましょう。
さて、あなたはどちらを選びますか?
~アルコールとくすり~
-お酒と薬を一緒に飲むとどうなるのだろう?-
- カフェイン(コーヒー、紅茶など)
- コーヒーで酔いを覚まして運転?とんでもない!ちょっとは目がさめますが、運動能力は衰えたままなのです。
- 抗ヒスタミン剤(鼻炎薬、風邪薬など)
- この薬とお酒を一緒に飲むと、眠気や注意力の低下が強く現れます。
- 経口糖尿病薬
- 多量のアルコールは低血糖昏睡を起こします。また、アルコール常用者は薬の効き目が悪くなることがあります。
- 血圧降下剤/利尿剤
- アルコールの血管拡張作用により、これらの薬剤の働きを強め、急激な低血圧を引き起こします。
- 解熱/鎮痛剤
- 双方の作用を強く出します。
これら以外にも、危険な組み合わせはたくさんあります。